店舗におすすめな居抜き物件について!メリットやデメリットもご紹介

オススメ貸店舗ノウハウ

代表取締役 出口哲男

筆者 代表取締役 出口哲男

不動産キャリア22年

私のモットーは愛と元気と勇気と希望を与える不動屋である事です。

店舗におすすめな居抜き物件について!メリットやデメリットもご紹介

店舗を開業するときには、さまざまなテナント物件を比較してどこを借りるか探す方がほとんどです。
なかには居抜き物件として貸し出されている物件もあり、コストを抑えて店舗を開業したい方に人気があります。
そこで今回は、居抜き物件とは何か、店舗に居抜き物件を選ぶメリットとデメリットについてご紹介します。

店舗選びでよく選ばれる居抜き物件とは

店舗選びでよく選ばれる居抜き物件とは

店舗用の物件を探していると「居抜き物件」と呼ばれている物件が目に入ります。
居抜き物件とは、前のテナントが退去するときに内装などをそのまま原状回復せず残していった物件のことです。
居抜き物件にはどのような特徴があるのか、どのような点が店舗におすすめなのかを見ていきましょう。

前の店舗の設備がそのまま残っている

居抜き物件とは、前のテナントがそのまま設備を残していった物件です。
そのため、棚やテーブルといった什器をはじめ、飲食店の場合は厨房や換気扇などがそのまま残っています。
残されている設備は入居後に利用できることが多く、同業種の居抜き物件を選べば設備の導入費用を抑えて開業できます。
一方で、厨房やトイレなど水回りの位置を動かしにくかったり、譲渡された設備が古くて使用できなかったりすることもあるため、注意が必要です。

前の店舗の内装もそのまま残っている

居抜き物件には、前に入居していた店舗の内装がそのまま残っています。
内装に強いこだわりがない場合や、イメージに合った内装の物件が見つかったときは、改装せずにそのまま活用できる可能性があります。
ただし、物件によっては造作譲渡料を求められることもあり、まったくコストをかけずに開業できるとは限りません。
レイアウトに制限があるケースもあるため、居抜き物件を選ぶ際は、自分がイメージしている内装に近い物件を選ぶと良いでしょう。

居抜き物件を店舗に選ぶメリット

居抜き物件を店舗に選ぶメリット

居抜き物件を店舗に選ぶメリットには、費用面での節約や工期の短縮などが挙げられます。
店舗用に居抜き物件を選択するとどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

初期費用の節約になる

居抜き物件を選択するメリットは、物件を借りて開業するまでの初期費用を節約できることです。
レイアウトを大きく変更せずに内装をそのまま利用すれば、改装費用を抑えられます。
また、設備をそのまま利用することで、改めて什器などを購入する必要がなく、設備の導入にかかる費用も節約することが可能です。
こうしたメリットを享受するためには、できるだけ開業する店舗と同じ業種の居抜き物件を選ぶ必要があります。

開業までの工期を短縮できる

居抜き物件を借りて店舗を開業する際、工事にかかる工期を短縮できるメリットがあります。
内装やレイアウトを大きく変更する場合、長期間の工事が必要となり、開業までにかかる時間が長くなります。
とくに、スケルトン物件を選ぶと一から工事が必要となり、レイアウトやデザインを自分で決めなければなりません。
そのため、開業までに時間と手間がかかり、工事費用も高くつきます。
工事中も家賃が発生するため、収益がないのに出費だけが増える状態が長く続くことになります。
居抜き物件であれば、工期を短縮し、工事中の賃料を抑えられる可能性があるでしょう。

早めにコストを回収できる

店舗として居抜き物件を選ぶと、開業にかかったコストを早めに回収できるメリットがあります。
そもそも工事にかかるコストが少ないため、開業後は早い段階でコストを回収でき、利益につなげられます。
また、工事にかかる時間が短いため、コスト回収に着手できるのも大きなメリットです。
その分、仕入れの強化や設備の追加投資に資金を回すことができ、サービスの質を向上させて更なる集客につなげることが可能です。
将来的に他の店舗を増やす予定がある場合は、早めに開業しコストを回収でき、収益の向上が見込める居抜き物件を選ぶと良いでしょう。

前の店舗の認知度を利用して集客できる

同じ業種の居抜き店舗を利用すると、前の店舗の認知度を活用して集客できる可能性があります。
飲食店だった物件を借りて飲食店を開業する場合、前の店舗の存在を知っている方には強く印象に残ります。
「新しい飲食店になったのなら一度行ってみよう」と考える方もいるため、良い印象を与えられればリピーターの獲得につながるでしょう。
場合によっては、前の店舗の顧客をそのまま取り込むこともでき、新規の立地で一から集客を始めるよりも有利にお客様を集められる可能性があります。

居抜き物件を店舗に選ぶデメリット

居抜き物件を店舗に選ぶデメリット

居抜き物件はメリットが大きいように思えますが、実際にはデメリットも存在します。
そのため、メリットとデメリットを比べて店舗での事業にどちらの影響が大きいかを検討したうえで選ぶ必要があるでしょう。
居抜き物件を選ぶとどのようなデメリットが発生するのかご紹介します。

思いどおりのイメージにならないことがある

居抜き物件のデメリットは、思い通りのイメージで店舗をデザインできない可能性がある点です。
前の店舗の内装をそのまま利用する場合、自分の店舗に合った内装になるとは限りません。
内装にこだわりがある場合、居抜き物件の内装では満足できない可能性があります。
その場合、結局内装工事をおこなうことになり、居抜き物件における「コストが安い」というメリットが薄れてしまうことがあります。
また、良くも悪くも前の店舗のイメージに引きずられるため、そのイメージが悪い方向に作用することもあるでしょう。
前の店舗の評判が悪かったり、近隣の方とトラブルになっていたりすると、そのイメージが新しい店舗にも影響を与える可能性があります。
「前の店舗はおいしくなかったからやめておこう」「あそこのお店に迷惑をかけられたことがある」といった印象を抱かれる可能性もあるため、イメージの刷新を図れるよう慎重に営業する必要があります。

レイアウトの自由度が低い

居抜き物件はすでにレイアウトが固まっているため、入居後の自由度が低いというデメリットがあります。
厨房やトイレなどの水回りは配管の関係で変更が難しく、変更したい場合は多額の費用が必要です。
また、さまざまな設備を撤去して新しいものを導入する際には、処分や工事に費用がかかります。
その結果、居抜き物件を選ぶことで得られるはずだった「コストが安い」「工期が短い」といったメリットが失われてしまうことがあるでしょう。
物件選びの段階から、内装が適切か、レイアウトが理想に近いかなどをチェックし、納得のうえで物件を借りる必要があります。

設備が使用できるとは限らない

居抜き物件を借りる際に注意したいのは、残された設備をそのまま使用できるとは限らない点です。
前の店舗が開業してからの年数にもよりますが、設備が古くなって故障している場合、使い物にならないこともあります。
古くなった設備を修繕したり、新しいものを購入したりすると、それだけでコストがかさむため注意が必要です。
また、残っている設備を無償で利用できるとは限らず、造作譲渡料を支払わないと引き継げないこともあります。
仮に同じ飲食店のカテゴリーであっても、提供している料理が異なると使えない設備もあるなど、細かな業種の違いが影響することがあるでしょう。
店舗によっては什器をレンタルしていた場合もあり、レンタル会社と契約を結び直さない限り、借りていた什器を返却しなければならないことがあります。

まとめ

居抜き物件は、前の店舗が使っていた設備や内装をそのまま残していった物件です。
残された設備や内装を引き継いで利用するのであれば、工事にかかるコストや期間を削減できます。
一方で、設備が必ずしも使えるとは限らず、前の店舗のイメージに引きずられることもあるため注意しましょう。


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