ビルイン型店舗とは?出店するメリットや入居する際の注意点なども解説!

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代表取締役 出口哲男

筆者 代表取締役 出口哲男

不動産キャリア22年

私のモットーは愛と元気と勇気と希望を与える不動屋である事です。

ビルイン型店舗とは?出店するメリットや入居する際の注意点なども解説!

出店する際の重要なポイントの1つは、店舗選びです。
店舗には複数の種類があり、メリットやデメリットがそれぞれ異なるので、ご自身の考えに適した物件を選ぶことが大切です。
そこで今回は、そのうちの1つであるビルイン型店舗について、メリットやデメリット、出店する際の注意点もふまえて解説します。
店舗やテナントの賃貸借契約をご検討中の方は、ぜひご参考にしてください。

ビルイン型店舗とは

ビルイン型店舗とは

ビルイン型店舗への出店を考える際には、まず立地に悩むことが多いでしょう。
また、ビルイン型店舗がどういったものか分からない方もいるのではないでしょうか。

店舗を出店するために、見込める集客や売上と、家賃などの兼ね合いを考えて、ビジネスモデルに適した立地の物件を見つけたいと思うものです。
しかし、出店を成功するためには立地だけではなく、店舗の種類選びも大切です。
店舗には複数の種類があり、そのうちの1つにビルイン型店舗があります。
まず、ビルイン型店舗の特徴を確認してみましょう。

ビルイン型店舗の特徴とは

ビルイン型店舗とは、ビルの中に入居している店舗のことを指します。
通常、ビルの1階ではなく、2階以上に位置する物件が該当します。
このタイプの店舗は、都心部の駅前にある雑居ビルなどに多く見られ、複数の店舗が入居していることが一般的です。

ビルイン型店舗以外の種類とは

店舗には、ビルイン型以外にも以下のような種類があります。

●路面店
●商業施設型店舗
●ロードサイド型店舗


1つ目の路面店とは、ビルの1階に位置する店舗です。
一般的に、ビルの1階が路面店と呼ばれ、2階以上がビルイン型店舗とされています。
路面店のメリットは、通行人の目にとまりやすく、立ち寄ってもらいやすい点ですが、家賃が高いことがデメリットです。
同じビル内でも、路面店の家賃はビルイン型店舗の2倍以上になることがあります。
2つ目の商業施設型店舗は、ショッピングセンターや百貨店のような複合商業施設のテナントです。
このタイプの店舗の大きなメリットは、集客にかかる手間や費用が少ない点です。
基本的に、商業施設の運営元が施設全体の宣伝や販促イベントをおこなうため、それに伴う集客が見込めます。
ただし、営業時間や内装などの方針が運営元によって決められるため自由度が低く、家賃に加えて手数料が発生することがデメリットです。
3つ目のロードサイド型店舗は、交通量の多い幹線道路にある独立した店舗です。
このタイプの店舗は、利用者が自動車やバイクで来店するため、広い駐車場やドライブスルーを備えた店舗が多く見られます。
ロードサイド型店舗は、都心部ではなく郊外に多く存在し、広さのわりに家賃が比較的安いことがメリットです。
自動車による大人数の来店が見込める点もメリットですが、自動車を持たない方に来てもらうことが難しく、利用者が限られる可能性があります。

出店によって発生するメリットとデメリット

出店によって発生するメリットとデメリット

ほかの店舗と同様に、ビルイン型店舗にもメリットとデメリットがあります。
メリットとデメリットを知らずにビルイン型店舗を選んでしまうと、出店後に商売への影響が生じてしまうかもしれません。
そこで、ビルイン型店舗を選んだ際に生じるメリットとデメリットを、それぞれ確認しておきましょう。

出店の際にビルイン型店舗を選ぶと得られるメリットとは

ビルイン型店舗を選ぶことで得られるメリットの一つは、ターゲットを絞りやすい点です。
そのビルに入居している店舗をチェックすることで、どのような層をターゲットにしているのかが明確になります。
近隣にビルイン型店舗があれば、地域の特性や客層なども一度に調査できます。
そのため、そのビルや周辺地域がどのような事業に適しているかがわかりやすく、出店の判断が容易になるでしょう。
また、ビルイン型店舗は居抜き物件が多く、初期費用を節約できることも大きなメリットです。
居抜き物件とは、前の店舗の内装や備品がそのまま残っている物件を指します。
同じ業種の居抜き物件には、そのまま使える設備や備品が多く残っている可能性が高いです。
そのため、出店時に準備するべきものが減り、費用だけでなく手間も軽減されるでしょう。

出店の際にビルイン型店舗を選ぶと生じるデメリットとは

ビルイン型店舗を選ぶことで生じるデメリットの一つは、家賃が比較的高くなる点です。
ビルイン型店舗は、都心部の駅前や繁華街などの好立地に位置していることが多いです。
そのため、経営状況が悪化するとすぐに支払いが厳しくなり、退去を余儀なくされる可能性があります。
また、ビルイン型店舗は視認性が悪くなることもデメリットです。
ビルの2階以上に位置しているため、とくに工夫をしないと店内の様子が伝わらず、顧客が足を運んでくれる可能性が低くなります。
たとえ工夫をしても、2階以上へ行くにはひと手間かかるため、集客に結びつかないこともあるでしょう。
さらに、同じビル内に同業他社が出店している場合は、差別化を図る必要があるため、その戦略も考慮する必要があります。

出店する際に押さえておくべき注意点

出店する際に押さえておくべき注意点

ビルイン型店舗に入居する際は、注意点があります。
注意点を知らずにいると、出店後に思わぬ事態が生じてしまうかもしれません。
そこで、とくに押さえておきたい注意点を3つ、確認しておきましょう。

注意点1:原状回復に関する取り決めをしておく

原状回復とは、物件を退去する際に、入居時の状態に戻すことです。
店舗テナントは居住用物件と異なり、経年劣化も原状回復の範囲に含まれることがあります。
そのため、借主と貸主が負担する範囲や割合があいまいだと、退去時にトラブルになる可能性があります。
トラブルを避けるためには、契約時にしっかりと取り決めをすることが重要です。
ビルイン型店舗は、基本的にビルの担当者が窓口となるため、原状回復に関する内容を明確にしておく必要があります。
なお、原状回復においては費用に関する注意点もあります。
ビルイン型店舗の原状回復工事は費用が高額になるため、内容によっては負担が大きくなることがあるでしょう。
可能であれば、居抜きで退去する方法を検討することをおすすめします。
居抜きが認められれば、原状回復にかかる費用がほぼなくなるため、負担を大幅に軽減できます。
居抜きでの退去を希望する場合は、契約前に担当者に確認しておくことが重要です。

注意点2:適した契約方法を選ぶ

店舗を借りる際は、契約方法に注意が必要です。
物件の契約方法には、普通借家契約と定期借家契約があります。
普通借家契約は、契約期間が終了しても基本的に更新が可能ですが、定期借家契約は原則として契約の更新ができません。
長期間その店舗を使用する予定がある場合は、普通借家契約を選択することをお勧めします。

注意点3:内装工事を勝手におこなわない

ビルイン型店舗を借りて内装工事をおこなう際は、事前に貸主に確認することが重要です。
許可を得ずに内装工事をおこなうと、トラブルが発生する可能性があります。
その結果、費用をかけて工事をしたにもかかわらず、再度費用をかけて元の状態に戻す必要が生じるかもしれません。
また、内装工事は内容によって高額になることがあるため、事前に相場や想定される金額を確認しておくことが大切です。
確認を怠ると、予定よりも出費が増加する可能性がありますので注意しましょう。

まとめ

ビルイン型店舗とは、ビルの2階以上にある店舗です。
ターゲットを絞りやすく、居抜き物件なら出店費用を抑えられますが、家賃が高めであり集客に工夫が必要などのデメリットがあります。
原状回復や内装工事に関する注意点もあるので、出店の際にビルイン型店舗を検討するときは、それらをふまえた上で決断しましょう。


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