オフィスにおける防音のためのパーテーションの選び方についてご紹介
オフィス内を区切るときに使用されるパーテーションは、防音を目的に導入されることもあります。
防音性能を期待してパーテーションを選ぶときは、どのようなポイントや素材に注目すると良いのかわからない方も多いでしょう。
今回は、オフィスにおける防音のためのパーテーションの選び方や、オフィスで用いられるパーテーションの素材、設置の注意点についてご紹介します。
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オフィスの防音のためのパーテーションの選び方
パーテーションといえば、オフィス内の間仕切りとして利用されることが多いです。
なかには、防音のために一定の性能を備えているものもあり、オフィス内の防音対策に役立ちます。
防音には、吸音、遮音、防振の3つの性能が関わっており、どの性能を重視するかによって素材の選び方が変わるでしょう。
吸音性能から見た防音設備の選び方
吸音とは、素材によって音を吸い込むことにより、反響を減らすことです。
代表的な例では、学校の音楽室の壁にあるような、穴の空いた板を用いるものがあります。
パーテーションよりも、壁に対する防音対策として用いられることが多いです。
遮音性能から見たパーテーションの選び方
遮音は、壁面などで音を跳ね返すことにより、壁の向こうに音が伝わらないようにする防音の方法です。
コンクリートや石膏など、音を伝えにくい素材を壁として用いて、室内の音をその場にとどめます。
遮音性能があるパーテーションを選ぶときは、スチール素材など金属製のものが選ばれることが多いです。
防振性能から見た防音設備の選び方
防振とは、音による振動を抑えて、壁や床伝いに音漏れするのを防ぐ性能のことです。
壁や床そのものが振動しないよう対策をする必要があり、パーテーションの設置よりも、防振効果が期待できるマットを床に敷くなどの対策がとられます。
防振効果があるマットを床に敷いておけば、オフィス内で発生する足音や作業音が階下に伝わるのを防げるでしょう。
パーテーションの選び方で気を付けたい防音性能
パーテーションの選び方では、具体的にその素材がどの程度の防音性能を有しているかを考慮する必要があります。
人間の話し声は一般的に60dB前後の大きさであり、ほとんど無音に近い状態にするには、20dBの大きさに抑えなければなりません。
そのため、素材の選び方では、できるだけ40dB分の音を抑えられるものを選択する必要があるのです。
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オフィスでよく用いられる防音パーテーションの素材
防音目的でパーテーションを導入するときは、主に遮音性能を備えたパーテーションが用いられます。
とくによく用いられるのは、アルミやスチールなど金属でできているパーテーションです。
アルミ製のパーテーション
オフィスでよく用いられるパーテーションは、アルミで作られているものです。
アルミ製のパーテーションは比較的安価で購入でき、コスト面から導入しやすい傾向にあります。
また、軽量で移動させやすく、設置の手間がかからない素材です。
アルミのパーテーション単体における防音性能は20dB程度とされており、60dBある人の話し声を抑えるのには心もとない面があります。
アルミの枠に吸音素材などを組み合わせると、単体で使用するよりも、高い防音性能を発揮できる可能性があるでしょう。
吸音性能がある素材としては、フェルトボードなどが挙げられます。
スチール製のパーテーション
オフィスでよく用いられるパーテーションには、スチール素材のものも存在します。
スチール素材は重量感があり、移動や設置の労力はかかるものの、アルミよりも防音性能に優れる素材です。
2枚の石膏ボードをスチールの枠組みで挟んでおり、空間があることにより遮音性能を高めています。
高音域だけでなく、低音域の音も遮れるため、話し声以外にもさまざまな音を軽減可能です。
一般的なスチール素材のパーテーションにおける防音性能は、36dB程度といわれています。
60dBの話し声からこの数値を差し引くと24dBとなるため、ほとんど伝わる音を遮って防音できているといえるでしょう。
ただし、スチール製のパーテーションは、アルミ製のパーテーションと比べて価格が高く、導入にコストがかかります。
購入価格が高いだけでなく、設置のための工事費用が高額になることもあるでしょう。
しかし、防音性能だけでなく耐久性や防火性能なども高いため、安全のことを考えてスチール製のパーテーションを導入しているオフィスもあります。
必要な防音性能とかけられるコストを比べて、導入するパーテーションを選ぶのがおすすめです。
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オフィスに防音用のパーテーションを設置するときの注意点
間仕切りのためだけにパーテーションを設置するのとは異なり、防音を目的にパーテーションをオフィスに設置するとなると、さまざまな注意点があります。
オフィスには働く方を含め、建物に出入りする方の安全を守るための制約があるためです。
従業員の働き方にも関わるため、それぞれの注意点を把握しておく必要があるでしょう。
従業員の業務状況を把握しにくくなる
オフィスに防音用のパーテーション設置するときの注意点は、従業員の業務状況を把握しにくくなることです。
これは、働いているときの音が聞こえなくなるからではありません。
防音用のパーテーションは背が高いため、設置すると周囲の視線を遮断することになります。
これにより、個人の仕事に集中しやすくなるメリットはあるものの、業務の管理をする側からは目が行き届かなくなる注意点があるのです。
防音用のパーテーションを設置したうえで業務状況を把握しやすくするためには、パーテーションやデスクの位置を工夫する必要があるでしょう。
背後から業務状況を把握しやすいようにするなど、作業をしやすい環境と状況を監督しやすい状況の両立を目指すことが大切です。
なお、パーテーションには閉塞的な環境を生み出すことにより、チーム内での孤立や不安感が生まれる注意点もあります。
天井まで高さがあるためレイアウトが限られる
防音用のパーテーションは、音を漏らさないように天井までの高さがあります。
そのため、設置のときはレイアウトに制限がかかるのが注意点の1つです。
たとえば、オフィス内のエアコンや照明が天井にあるところには、防音用のパーテーションを設置できません。
また、基本的には専門業者による設置が必要なので、間仕切りのためだけに低めのパーテーションを置くときよりも、設置費用がかかります。
したがって、防音用のパーテーションを設置するときはオフィスのレイアウトをどうするのか、予算は適切かを確認することが大切です。
消防法に基づく対策が必要になる
防音用のパーテーションを設置するときの注意点は、消防法に基づき、火災報知機などを設置しなければならない可能性があることです。
防音用のパーテーションは欄間などの隙間が空いていないため、これで空間を区切ると消防法上「部屋」ができたと見なされます。
そのため、防音用のパーテーションを設置するときは、施工前に消防署に届出が必要です。
さらに、火災報知機がない状態になるのであれば、増設する必要があり、余計な出費が増える可能性があります。
ほかにも、排煙設備の設置や建物の避難口への距離など、消防法や建築基準法に基づく規制を受けるでしょう。
施工会社や消防署と連携をとりながら問題がないか確認する必要があり、設置に手間がかかるのです。
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まとめ
オフィスでパーテーションを含む防音設備を選ぶときは、吸音性、遮音性、防振性に留意する必要があります。
防音用のパーテーションとしてよく選択されるのは、コストが安いアルミ製や、一定の効果が見込めるスチール製です。
間仕切りだけでなく、防音性能も備えたパーテーションは背が高く天井まであるため、さまざまな点に注意して設置しましょう。
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